黄斑上膜とは??

視力測定を行う前に問診をさせて頂いてます。これはお客様の視環境を知るうえで大事なこと。

その方がどのような距離のモノを見ているか、何を見ているかなどでお勧めさせていただくものが変わるからです。

さて、タイトルの“黄斑上膜”という病気、みなさんは知っていますか?

私はキクチ眼鏡専門学校でしっかり勉強してまいりましたが、たまーにお客様に説明するとき『…あれ、こうで良かったよな?…』と、はてなが…

と、いうことで自分の復習も兼ねて今日は“黄斑上膜”を調べてみました。

黄斑上膜とは??

網膜の中でも、物体を特に鮮明にはっきりと感じることのできる部分を“黄斑部”といいます。
黄斑上膜とはこの黄斑部上に薄い膜ができる病気です。別名:網膜前膜

症状と原因

視力低下、中心暗点、不等像視、モノが歪んで見える。黄斑部に出来た薄い膜が収縮することで網膜を引っ張り、網膜に皺を作ったり黄斑にむくみを引き起こすため歪んで見えたりします。

原因として最も大きいのが加齢です。
眼の大部分を占める硝子体という所に生理的な変化が起こってきて、硝子体が網膜から離れていきます。この時に黄斑部に硝子体の一部が残ることがあり、ここの細胞が増殖し分厚くなって黄斑上膜となります。
加齢以外の原因として、外傷、ぶどう膜炎、網膜裂孔、網膜剥離の手術後などでも2次的に黄斑上膜ができる場合があります。

検査と治療

眼底検査、アムスラーチャート、OCTなどで検査をします。放置しておくと黄斑部に強い皺・むくみ・円孔(穴)を作ってしまうことがあるので、定期的に眼科で診てもらうことが大切です。
薬やメガネでは治りませんので手術で膜を取り除きます。 ※アムスラーは当店も行っておりますが、ご自宅でも可能です。

アムスラーチャート

アムスラーは30cm程の距離で片目づつで行います。
中心の黒点を片目で見た時に“ゆがみ”は無いか、“欠けている”ところがないか確認します。

眼鏡店で対応出来ること

網膜において問題がある場合、メガネで歪みなどを消すことは不可能です。しかし、不等像視に対してはサイズレンズというもので症状を緩和させることは出来るかもしれません。

サイズレンズは左右のレンズの中心厚や前面カーブを変えて像を拡大するレンズなのですが、重くなる、見た目が変わる、特注品のため納期と価格が大きく変わるなど、デメリットもあります。